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産業労働者住宅資金融通法

第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、健康で文化的な生活を営むに足りる産業労働者住宅を建設しようとする者に対し、産業労働者住宅の建設に必要な資金の一部を長期且つ低利で融通することにより、その建設を促進し、もつて産業労働者の福祉の増進と産業の発展に寄与することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において、左の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
一 事業者 生産、販売、運送その他の事業を営み、常時五人以上の従業員を使用する者で、国、国がその資本金の二分の一以上を出資している法人及び地方公共団体以外のものをいう。
二 産業労働者 事業者に使用されている者をいう。
三 産業労働者住宅 産業労働者の居住の用に供する家屋又は家屋の部分をいう。
四 中小企業者等 主務大臣の定める中小規模の事業又は主務大臣の定める業種の事業を営む事業者をいう。
(業務を行う機関)
第三条 この法律による資金の融通に関する業務は、沖縄振興開発金融公庫(以下「公庫」という。)が行うものとする。
(資金融通の原則)
第四条 この法律による資金の融通は、産業労働者の住宅不足が甚しい場合において、当該産業労働者のために産業労働者住宅(以下「住宅」という。)を建設しようとする者で、住宅の建設に必要な資金の全額を調達することが困難であるものに対し、その住宅の建設資金の不足額を補足するためのものとして行わなければならない。
(住宅の敷地の選定基準等)
第五条 この法律により資金の融通を受けて建設する住宅の敷地は、安全上及び衛生上良好な土地であるとともに、その位置は、産業労働者の日常生活の利便の増進及び労働能率の向上に寄与するように選ばなければならない。
2 この法律により資金の融通を受けて建設する住宅は、安全上、衛生上及び耐久上必要な規模、構造及び設備を有するものとするとともに、集団的に建設されるように努めなければならない。
(地方公共団体の援助)
第六条 地方公共団体は、その公益上必要があると認める場合においては、第七条第一項各号に掲げる者に対して、資金上及び技術上の援助を与えることができる。
第二章 公庫の業務
(資金の貸付けの範囲)
第七条 公庫は、第一条に掲げる目的を達成するため、次に掲げる者に対し、住宅の建設(新たに建設された住宅で、まだ人の居住の用に供したことのないものの購入を含む。以下同じ。)に必要な資金の貸付けを行う。
一 事業者でその事業に使用する産業労働者に貸し付け、又は譲渡するため住宅を必要とするもの
二 事業者が、その事業に使用する産業労働者のために住宅を建設して貸し付けさせ、又は譲渡させる目的で出資又は融資する会社その他の法人
三 次に掲げる者に対し住宅を建設して賃貸する事業を行う者
イ 事業者でその事業に使用する産業労働者に貸し付けるため住宅を必要とするもの
ロ 事業者でその事業に使用する産業労働者に貸し付けるため住宅を必要とするものに対し住宅を賃貸する事業を行う者
四 事業者でその事業に使用する産業労働者に貸し付け、又は譲渡するため住宅を必要とするものに対し住宅を建設して譲渡する事業又は住宅を建設してその住宅及びこれに付随する土地若しくは借地権を譲渡する事業を行う会社その他の法人
2 公庫は、前項各号に掲げる者が住宅の建設に付随して新たに土地又は借地権の取得を必要とする場合においては、土地又は借地権の取得に必要な資金を当該住宅の建設に必要な資金に併せて貸し付けることができる。
(貸付けを受けるべき者の選定)
第八条 公庫は、前条の規定による資金の貸付けを行う場合においては、貸付けの申込みをした者について、住宅を必要とする事由(前条第一項第三号又は第四号に該当する者については、その事業の内容)、貸付希望金額、元利金の償還の見込みその他資金の貸付けに必要な事項をそれぞれ十分に審査し、かつ、申込みをした者の総数及び申込みに係る貸付希望金額の総額を参酌して、資金の貸付けを受けるべき者を公正に選ばなければならない。
2 公庫は、前項の規定により資金の貸付けを受けるべき者(前条第一項第三号又は第四号に該当する者を除く。)を選ぼうとする場合においては、住宅の貸付け又は譲渡を受ける産業労働者を使用する事業者を管轄する都道府県労働局長の意見を参酌しなければならない。
(貸付けの条件)
第九条 第七条の規定による貸付金(以下「貸付金」という。)の一戸当たりの金額の限度及び償還期間については政令で定め、その利率については公庫が定める。
2 前項の規定により公庫が利率を定める場合には、住宅の建設が促進されるように配慮し、かつ、銀行その他一般の金融機関の貸付利率及び沖縄振興開発金融公庫法(昭和四十七年法律第三十一号)第二十六条第一項の規定による借入金の利率を勘案しなければならない。これを変更しようとする場合も、同様とする。
3 貸付金の償還は、割賦償還の方法によるものとする。
4 公庫から貸付けを受けた者(包括承継人を含む。以下「貸付けを受けた者」という。)は、貸付金の弁済期日が到来する前に、貸付金額の全部又は一部の償還をすることができる。
5 公庫は、第三項の規定にかかわらず、次の各号のいずれかに該当する場合においては、貸付けを受けた者に対し、貸付金の弁済期日が到来する前に、貸付金についていつでも償還を請求することができる。ただし、償還を請求することができる額は、第五号に該当する場合においては、当該住宅に係る貸付金の額を超えることができない。
一 貸付けを受けた者が六月以上割賦金の償還をしなかつたとき、又は正当な理由がなく割賦金の償還を怠つたと認められるとき。
二 貸付けを受けた者が当該貸付金を担保するため設定された抵当権の目的である住宅、土地その他の不動産に係る租税その他の公課を滞納したとき。
三 貸付けを受けた者が貸付金を貸付けの目的以外の目的に使用したとき。
四 貸付けを受けた者で第七条第一項第一号の規定に該当するもの(譲渡するため住宅を必要とする事業者を除く。)、同項第二号の規定に該当するもの(事業者が住宅を建設して譲渡させる目的で出資又は融資する会社その他の法人を除く。)又は同項第三号の規定に該当するものが、貸付金に係る住宅、土地又は借地権を他人に譲渡したとき。
五 貸付金に係る住宅が貸付けの際定められた用途以外の用途に供されたとき。
六 貸付けを受けた者で第七条第一項第三号の規定に該当するものが第十三条の二第一項又は第二項の規定に違反したとき。
七 貸付けを受けた者で第七条第一項第四号の規定に該当するものが第十三条の三第一項又は第二項の規定に違反したとき。
八 前各号に掲げるもののほか、貸付けを受けた者が正当な理由がなく契約の条項に違反したとき。
6 前項の規定により貸付金の償還を請求した場合において、償還を行うべき者が償還を怠つた場合においては、公庫は、当該貸付金を担保するため設定された抵当権を実行するものとする。
7 貸付けを受けた者が、災害その他特殊の事由により、元利金の支払が著しく困難となつた場合においては、公庫は、主務大臣の認可を受けて、貸付けの条件の変更又は延滞元利金の支払方法の変更をすることができる。ただし、主務省令で定める災害により主務省令で定める範囲内の変更をするときは、主務大臣の認可を受けることを要しない。
(業務の委託)
第十条 公庫は、主務大臣の認可を受けて、地方公共団体に対し、第七条の規定による資金の貸付けに関する申込みの受付及び審査、貸付金に係る住宅の建設工事の審査その他資金の貸付けに関する業務を、公庫の業務を委託するに必要で、かつ、適切な組織と能力を有する銀行(日本銀行を除く。)その他の金融機関に対し、資金の貸付け、貸付手数料及び支払方法変更手数料の徴収並びに元利金の回収その他回収に関する業務を、それぞれ委託することができる。ただし、貸付けの決定については、この限りでない。
2 公庫は、前項の規定により業務の一部を委託しようとする場合においては、当該業務の委託を受ける者(以下「受託者」という。)に対し、委託業務に関する準則を示さなければならない。
3 公庫は、第一項の規定により業務を委託した場合においては、受託者に対し、手数料を支払わなければならない。 4 前項の手数料は、公庫が、元利金の回収に関する業務以外の委託業務については、その業務に必要な経費を基準として、元利金の回収に関する業務については、その業務に必要な経費に元利金の回収割合(元利金を回収した額の回収すべき額に対する割合をいう。)に応じて公庫が定める率により算出した金額を加えた額を基準として定める。
5 公庫は、必要があると認める場合においては、受託者に対し、当該委託業務の処理について報告を求め、又は公庫の役員若しくは職員に、当該委託業務について必要な調査をさせることができる。
6 第一項に規定する地方公共団体又は銀行その他の金融機関は、他の法律の規定にかかわらず、公庫が同項の規定により委託した業務を受託することができる。
7 受託者である金融機関の役員又は職員であつて第一項の規定による委託業務に従事する者は、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の規定の適用については、これを法令により公務に従事する職員とみなす。
第三章 雑則
(公庫の業務方法書の認可)
第十一条 主務大臣は、沖縄振興開発金融公庫法第二十二条第一項の規定により公庫の業務方法書に関し認可をしようとする場合において、この法律に基づく業務に係る部分については、あらかじめ、厚生労働大臣に協議しなければならない。
(公庫の事業計画及び資金計画の認可)
第十二条 主務大臣は、沖縄振興開発金融公庫法第二十三条の規定により公庫の事業計画及び資金計画のうち住宅に係るものを認可しようとする場合においては、あらかじめ、厚生労働大臣に協議しなければならない。
(賃貸及び譲渡の条件等)
第十三条 この法律による貸付金に係る住宅の家賃その他の賃貸の条件及び譲渡価額その他の譲渡の条件は、主として入居者の住居費の負担能力を考慮して、適正に定めなければならない。
2 この法律による貸付金に係る住宅は、産業労働者以外の者に貸し付け、又は譲渡してはならない。ただし、次条の規定に基づき賃貸し、若しくは第七条第一項第三号ロに掲げる者が事業者でその事業に使用する産業労働者に貸し付けるため住宅を必要とするものに対し賃貸し、又は第十三条の三の規定に基づき譲渡する場合は、この限りでない。
(賃借人の選定及び家賃)
第十三条の二 貸付けを受けた者で第七条第一項第三号の規定に該当するものは、当該貸付金に係る住宅を同号イ又はロに掲げる者に対し、賃借人の資格、賃借人の選定方法その他賃貸の条件に関し主務省令で定める基準に従い、賃貸しなければならない。
2 貸付けを受けた者で第七条第一項第三号の規定に該当するものは、住宅の建設に必要な費用、利息、修繕費、管理事務費、損害保険料、地代に相当する額、公課その他必要な費用を参酌して主務大臣が定める額を超えて、当該貸付金に係る住宅の家賃の額を契約し、又は受領することができない。
3 前項の住宅の建設に必要な費用は、建築物価その他経済事情の著しい変動があつた場合として主務省令で定める基準に該当する場合には、当該変動後において当該住宅の建設に通常要すると認められる費用とする。
4 主務大臣は、第一項の主務省令を定めようとする場合においては、あらかじめ、厚生労働大臣に協議しなければならない。
(譲受人の選定及び譲渡価額)
第十三条の三 貸付けを受けた者で第七条第一項第四号の規定に該当するものは、当該貸付金に係る住宅、土地又は借地権を、事業者でその事業に使用する産業労働者に貸し付け、又は譲渡するため住宅を必要とするものに対し、譲受人の資格、譲受人の選定方法その他譲渡の条件に関し主務省令で定める基準に従い、譲渡しなければならない。
2 貸付けを受けた者で第七条第一項第四号の規定に該当するものは、住宅の建設に必要な費用(住宅の建設に付随して土地又は借地権の取得を必要とする場合においては、それらに要する費用を含む。)、利息その他必要な費用を参酌して主務大臣が定める額を超えて、当該貸付金に係る住宅、土地又は借地権の譲渡価額を契約し、又は受領することができない。
3 主務大臣は、第一項の主務省令を定めようとする場合においては、あらかじめ、厚生労働大臣に協議しなければならない。
(主務大臣及び主務省令)
第十四条 この法律における主務大臣は、内閣総理大臣及び財務大臣とし、主務省令は、内閣府令・財務省令とする。 第四章 罰則
第十五条 次の各号のいずれかに該当する場合においては、会社その他の法人の代表者若しくは人又は会社その他の法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者でその違反行為をした者は、二十万円以下の罰金に処する。
一 貸付けを受けた者で第七条第一項第三号の規定に該当するものが、第十三条の二第一項に規定する基準に従わないで住宅を賃貸したとき。
二 貸付けを受けた者で第七条第一項第三号の規定に該当するものが、第十三条の二第二項に規定する額を超えて、家賃の額を契約し、又は受領したとき。
三 貸付けを受けた者で第七条第一項第四号の規定に該当するものが、第十三条の三第一項に規定する基準に従わないで住宅、土地又は借地権を譲渡したとき。
四 貸付けを受けた者で第七条第一項第四号の規定に該当するものが、第十三条の三第二項に規定する額を超えて、住宅、土地又は借地権の譲渡価額を契約し、又は受領したとき。
2 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務に関して前項の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても同項の罰金刑を科する。
第十六条 第十条第一項の規定により公庫の業務の委託を受けた金融機関が、同条第五項の規定に違反して報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は調査を拒み、妨げ、若しくは忌避したときは、その違反行為をした役員又は職員を十万円以下の罰金に処する。
第十七条 次の場合においては、その違反行為をした公庫の役員又は職員を十万円以下の過料に処する。
一 この法律の規定により主務大臣の認可を受け、又は承認を得なければならない場合において、その認可を受けず、又は承認を得なかつたとき。
二 第九条第一項の規定による限度を超えて、貸付金の貸付けをしたとき。

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