特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律の規定に基づき、特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律施行規則を次のように定める。
第一章 総則
(住宅建設瑕疵担保責任保険契約の内容の基準)
第一条 特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律(以下「法」という。)第二条第五項第六号の国土交通省令で定める基準は、次に掲げるものとする。
一 法第二条第五項第二号イの規定による損害のてん補の内容が、同号イに規定する建設業者に生じた損害の額から次に掲げる区分に応じそれぞれ次に定める額を控除した残額に百分の八十を乗じた額(当該額が負数となるときは、零とする。)以上の額をてん補するものであること。
イ 一戸建ての住宅 十万円
ロ 共同住宅又は長屋(以下「共同住宅等」という。)五十万円又は住宅建設瑕疵かし担保責任保険契約に係る共同住宅等の合計戸数に十万円を乗じた額のいずれか低い額
二 法第二条第五項第二号ロの規定による損害のてん補の内容が、次のいずれにも適合するものであること。
イ 建設業者の悪意又は重大な過失によって生じた同号ロに規定する発注者の損害をてん補しないものでないこと。
ロ 同号ロに規定する発注者に生じた損害の額から前号イ又はロに掲げる区分に応じそれぞれ同号イ又はロに定める額を控除した残額(当該額が負数となるときは、零とする。)以上の額をてん補するものであること。
三 前二号に掲げるもののほか、てん補すべき損害の範囲その他の法第二条第五項第二号イに規定する建設業者及び同号ロに規定する発注者の利益の保護のため必要な事項について、国土交通大臣が定める基準に適合するものであること。
(住宅販売瑕疵担保責任保険契約の内容の基準)
第二条 法第二条第六項第六号の国土交通省令で定める基準は、次に掲げるものとする。
一 法第二条第六項第二号イの規定による損害のてん補の内容が、同号イに規定する宅地建物取引業者に生じた損害の額から次に掲げる区分に応じそれぞれ次に定める額を控除した残額に百分の八十を乗じた額(当該額が負数となるときは、零とする。)以上の額をてん補するものであること。
イ 一戸建ての住宅 十万円
ロ 共同住宅等 五十万円又は住宅販売瑕疵担保責任保険契約に係る共同住宅等の合計戸数に十万円を乗じた額のいずれか低い額
二 法第二条第六項第二号ロの規定による損害のてん補の内容が、次のいずれにも適合するものであること。
イ 宅地建物取引業者の悪意又は重大な過失によって生じた同号ロに規定する買主の損害をてん補しないものでないこと。
ロ 同号ロに規定する買主に生じた損害の額から前号イ又はロに掲げる区分に応じそれぞれ同号イ又はロに定める額を控除した残額(当該額が負数となるときは、零とする。)以上の額をてん補するものであること。
三 前二号に掲げるもののほか、てん補すべき損害の範囲その他の法第二条第六項第二号イに規定する宅地建物取引業者及び同号ロに規定する買主の利益の保護のため必要な事項について、国土交通大臣が定める基準に適合するものであること。
第二章 住宅建設瑕疵担保保証金
(住宅建設瑕疵担保保証金に充てることができる有価証券)
第三条 法第三条第五項(法第七条第三項及び法第八条第三項において準用する場合を含む。)の国土交通省令で定める有価証券は、次に掲げるものとする。
一 国債証券(その権利の帰属が社債、株式等の振替に関する法律(平成十三年法律第七十五号)の規定による振替口座簿の記載又は記録により定まるものとされるものを含む。次条第一項、第十四条及び第十五条第一項において同じ。)
二 地方債証券
三 前二号に掲げるもののほか、国土交通大臣が指定した社債券その他の債券
(住宅建設瑕疵担保保証金に充てることができる有価証券の価額)
第四条 法第三条第五項(法第七条第三項及び法第八条第三項において準用する場合を含む。)の規定により有価証券を住宅建設瑕疵担保保証金に充てる場合における当該有価証券の価額は、次の各号に掲げる有価証券の区分に応じ、当該各号に定めるところによる。
一 国債証券については、その額面金額(その権利の帰属が社債、株式等の振替に関する法律の規定による振替口座簿の記載又は記録により定まるものとされるものにあっては、振替口座簿に記載又は記録された金額。第十五条第一項において同じ。)
二 地方債証券又は政府がその債務について保証契約をした債券については、その額面金額の百分の九十
三 前二号以外の債券については、その額面金額の百分の八十
2 割引の方法により発行した債券で供託の日から償還期限までの期間が五年を超えるものについては、前項の規定の適用については、その発行価額に別記算式により算出した額を加えた額を額面金額とみなす。
(住宅建設瑕疵担保保証金の供託等の届出等)
第五条 法第四条第一項の規定による届出は、基準日(法第三条第一項に規定する基準日をいう。以下同じ。)から三週間以内に、別記第一号様式による届出書により行うものとする。
2 前項の届出書には、当該基準日における法第三条第一項の新築住宅のうち、当該基準日前六月間に引き渡した新築住宅に関する事項を記載した別記第一号の二様式による一覧表を添付しなければならない。
3 法第四条第二項に規定する国土交通省令で定める書類は、次に掲げるものとする。
一 新たに供託した住宅建設瑕疵担保保証金の供託に係る供託物受入れの記載のある供託書の写し
二 新たに法第十七条第一項に規定する住宅瑕疵担保責任保険法人(以下単に「住宅瑕疵担保責任保険法人」という。)と締結した住宅建設瑕疵担保責任保険契約を証する書面
(住宅建設瑕疵担保保証金の不足額の供託についての確認の申請)
第六条 法第五条ただし書の確認を受けようとする者は、別記第二号様式による確認申請書を、その建設業法(昭和二十四年法律第百号)第三条第一項の許可を受けた国土交通大臣又は都道府県知事に提出しなければならない。
2 前項の確認申請書には、次に掲げる書類を添付しなければならない。
一 前条第二項の一覧表
二 法第五条ただし書の供託に係る供託物受入れの記載のある供託書の写し
(公正証書を作成したときに準ずる場合)
第七条 法第六条第二項第二号の国土交通省令で定める場合は、同条第一項の損害賠償請求権の存在及び内容について供託建設業者(同項に規定する供託建設業者をいう。以下同じ。)と合意した旨が記載された公証人の認証を受けた私署証書を作成した場合とする。
(損害の賠償の義務を履行することができず、又は著しく困難である場合)
第八条 法第六条第二項第三号の国土交通省令で定める場合は、次に掲げる場合とする。
一 供託建設業者が合併以外の理由により解散した場合
二 供託建設業者が再生手続開始の決定又は更生手続開始の決定を受けた場合
三 供託建設業者が、その債務のうち弁済期にあるものにつき、一般的かつ継続的に弁済することができない状態にあることが明らかである場合
(他の債権者に先立って弁済を受ける権利を有することについての確認)
第九条 法第六条第二項第三号の確認を受けようとする同条第一項に規定する発注者は、別記第三号様式による確認申請書を、国土交通大臣に提出しなければならない。
2 前項の確認申請書には、法第六条第一項の瑕疵があること及びその瑕疵によって損害が生じたことを証する書面並びに同条第二項第三号の供託建設業者が死亡した場合又は前条各号に掲げる場合に該当することを証する書面を添付しなければならない。
3 国土交通大臣は、第一項の確認申請書を受理したときは、遅滞なく、法第六条第一項の権利(以下この章において単に「権利」という。)の調査をしなければならない。
4 国土交通大臣は、次の各号のいずれかに該当するときは、前項の規定にかかわらず、同項の規定による権利の調査を行わないものとする。
一 第二項の規定により添付された書面に記載された損害賠償請求権に係る瑕疵が法第六条第一項の瑕疵に該当しないことが、当該書面から明らかであるとき。
二 当該確認申請書を受理した日(当該確認申請書を受理した日前三十日内に受理した当該確認申請書に記載された供託建設業者に係る第一項の確認申請書又は住宅建設瑕疵担保保証金及び住宅販売瑕疵担保保証金に関する規則(平成二十一年法務省・国土交通省令第一号。以下「保証金規則」という。)第二条第一項の技術的確認の申請書(既に第十項第二号の規定による合計額の算定の対象となる期間内に受理されたものを除く。以下この号において「対象確認申請書等」という。)があるときは、対象確認申請書等を受理した日のうち最も早い日。以下この章において「受理日」という。)における当該供託建設業者が供託をしている住宅建設瑕疵担保保証金の額(受理日前にされた当該供託建設業者に係る第一項の規定による確認の申請及び保証金規則第二条第一項の規定による技術的確認の申請のうち、前項の規定による権利の調査又は保証金規則第二条第三項の規定による権利の調査の結果、権利を有することが確認され、まだ住宅建設瑕疵担保保証金の還付を受けていないものに係る金額(これらの権利の調査に要した第八項に規定する損害調査費用を含む。)に相当する額を除く。以下この章において「受理日供託額」という。)が、受理日以後当該確認申請書を受理した日までの間に受理した対象確認申請書等(前号の規定により権利の調査を行わないこととされたもの及び次項ただし書の規定により同項の損害調査を行わないこととされたものを除く。)に係る戸数に十万円を乗じた額以下であるとき。
5 国土交通大臣は、第三項の規定による権利の調査のため、住宅瑕疵担保責任保険法人に、第一項の規定による確認の申請に係る損害についての調査(以下この章において「損害調査」という。)を行わせるものとする。ただし、第二項の規定により添付された書面によりその必要がないと認められるときは、この限りでない。
6 住宅瑕疵担保責任保険法人は、損害調査を行うときは、その役員又は職員のうち、国土交通大臣が別に定める要件を備える者に損害調査を実施させなければならない。
7 住宅瑕疵担保責任保険法人は、損害調査を終えたときは、直ちに、当該確認の申請に係る損害が法第六条第一項の瑕疵により生じた損害に該当するか否か並びに該当する場合は当該損害の内容及び額について報告書を作成し、これを国土交通大臣に提出しなければならない。
8 国土交通大臣は、前項の報告書の提出を受けたときは、受理日から起算して三十日を経過した日(当該報告書の提出を受けた日が受理日から起算して三十日を経過した日より後の日であるときは、当該報告書の提出を受けた日)以後、遅滞なく、当該報告書に係る損害調査を実施した住宅瑕疵担保責任保険法人に対し、当該損害調査に要する費用として国土交通大臣が別に定める費用(以下この章において「損害調査費用」という。)に係る別記第三号の二様式による確認書を交付しなければならない。ただし、第十項第二号に該当するときは、これを交付してはならない。
9 国土交通大臣は、第三項の規定による権利の調査の結果に基づき、第一項の確認申請書を提出した者(以下この条において「申請者」という。)が権利を有することを確認したときは、受理日から起算して三十日を経過した日(当該権利を有することを確認した日が受理日から起算して三十日を経過した日より後の日であるときは、当該権利を有することを確認した日)以後、遅滞なく、申請者に別記第三号の三様式による確認書を交付しなければならない。この場合において、当該確認書に記載する損害賠償請求権の額は、受理日供託額から損害調査費用を控除した額を限度とする。
10 国土交通大臣は、次の各号のいずれかに該当する場合には、前項の規定にかかわらず、同項の確認書を交付してはならない。
一 第三項の規定による権利の調査の結果に基づき権利を有することが確認された金額が、次に掲げる区分に応じそれぞれ次に定める額以下の場合
イ 一戸建て住宅 十万円
ロ 共同住宅等 五十万円又は当該確認申請書に係る共同住宅等の合計戸数に十万円を乗じた額のいずれか低い額
二 受理日以後受理日から起算して三十日を経過する日までにされた当該供託建設業者に係る第一項の規定による確認の申請及び保証金規則第二条第一項の規定による技術的確認の申請のうち、第三項の規定による権利の調査又は保証金規則第二条第三項の規定による権利の調査の結果、権利を有することが確認されたものに係る金額(これらの権利の調査に要した損害調査費用を含む。)の合計額が、受理日供託額を超える場合
11 国土交通大臣は、次の各号のいずれかに該当する場合には、申請者に対し、その旨を通知しなければならない。
一 第三項の規定による権利の調査の結果に基づき、申請者が権利を有していないことが確認された場合
二 第四項各号のいずれかに該当する場合
三 前項第一号に該当する場合
(権利の申出)
第九条の二 国土交通大臣は、前条第十項第二号に該当する場合は、遅滞なく、六十日を下らない一定の期間内に国土交通大臣に権利の申出をすべきこと及びその期間内に申出をしないときは当該公示に係るこの条から第九条の四までの規定による手続(以下この条において「配当手続」という。)から除斥されるべきことを公示しなければならない。
2 国土交通大臣は、前項の規定による公示をしたときは、その旨を次に掲げる者に対して通知しなければならない。
一 受理日以後当該公示をした日までの間に、前項の規定による公示に係る供託建設業者に関する前条第一項の確認申請書又は保証金規則第二条第一項の技術的確認の申請書を提出した者
二 当該供託建設業者
3 第一項の規定による公示があった後は、受理日以後受理日から起算して三十日を経過する日までの間に当該公示に係る供託建設業者に関する前条第一項の確認申請書又は保証金規則第二条第一項の技術的確認の申請書を提出した者が、その申請を取り下げた場合においても、配当手続の進行は、妨げられない。
4 第一項に規定する権利の申出をしようとする法第六条第一項に規定する発注者は、権利を有することを証する書面を添付して、別記第三号の四様式による申出書を国土交通大臣に提出しなければならない。
5 第一項の規定による公示をした場合にあっては、受理日から起算して三十日を経過した日以後同項の期間を経過する日までの間に行われた前条第一項の規定による確認の申請又は保証金規則第二条第一項の規定による技術的確認の申請は、第一項の期間内に行われた前項の規定による権利の申出とみなす。この場合において、前条第一項の確認申請書(同条第二項の規定により添付された書面を含む。)又は保証金規則第二条第一項の技術的確認の申請書(同条第二項の規定により添付された書面を含む。)は、前項の申出書(同項の規定により添付すべき書面を含む。)とみなす。
6 第四項の申出書が郵便又は民間事業者による信書の送達に関する法律(平成十四年法律第九十九号)第二条第六項に規定する一般信書便事業者若しくは同条第九項に規定する特定信書便事業者による同条第二項に規定する信書便で提出された場合における第一項の期間の計算については、送付に要した日数は、算入しない。
(権利の調査)
第九条の三 国土交通大臣は、前条第四項の規定による権利の申出を受けたときは、遅滞なく、権利の調査をしなければならない。
2 国土交通大臣は、次の各号のいずれかに該当するときは、前項の規定にかかわらず、同項の規定による権利の調査を行わないものとする。
一 前条第四項の規定により添付された書面に記載された損害賠償請求権に係る瑕疵が法第六条第一項の瑕疵に該当しないことが、当該書面から明らかであるとき。
二 受理日供託額が受理日以後当該権利の申出を受けた日までの間に受理した前条第四項の規定による権利の申出(前号の規定により権利の調査を行わないこととされたもの及び次項において準用する第九条第五項ただし書の規定により損害調査を行わないこととされたものを除く。)に係る戸数に十万円を乗じた額以下であるとき。
3 第九条第五項から第七項までの規定は、第一項の権利の調査について準用する。
(配当表の作成等)
第九条の四 国土交通大臣は、第九条の二第三項に規定する者に係る第九条第三項の規定による権利の調査若しくは保証金規則第二条第三項の規定による権利の調査又は第九条の二第一項の期間内に同条第四項の規定による権利の申出をした者に係る前条第一項の規定による権利の調査(以下この条において「権利調査」という。)の結果に基づき、これらの者が権利を有することを確認したときは、速やかに、権利を有することが確認された者に係る配当表を作成し、これを公示し、かつ、当該配当表に係る供託建設業者に通知しなければならない。
2 配当の順位は、次に掲げる順位による。
一 損害調査費用
二 権利調査により権利を有することが確認された者が有する権利で、二千万円以下のものは全額、二千万円を超えるものは二千万円までの額
三 前号に掲げるものを除く同号の者が有する権利
3 同一順位において配当をすべき債権については、それぞれその債権の額の割合に応じて、配当をする。
4 国土交通大臣は、配当の実施のため、供託規則第二十七号から第二十八号の二までの書式により作成した支払委託書を供託所に送付するとともに、配当を受けるべき者に同令第二十九号書式により作成した証明書を交付しなければならない。
5 国土交通大臣は、前項の手続をしたときは、同項の支払委託書の写しを供託建設業者に交付しなければならない。
(公示の方法)
第九条の五 第九条の二第一項及び前条第一項の規定による公示は、官報に掲載することによって行う。
(住宅建設瑕疵担保保証金の不足額の供託の届出)
第十条 法第七条第二項の規定による届出は、同条第一項の規定により供託した日から二週間以内に、別記第四号様式による届出書により行うものとする。
2 前項の届出書には、当該供託に係る供託物受入れの記載のある供託書の写しを添付しなければならない。
(住宅建設瑕疵担保保証金の保管替え等の届出)
第十一条 供託建設業者は、法第八条第一項の住宅建設瑕疵担保保証金の保管替えがされ、又は同条第二項の規定により住宅建設瑕疵担保保証金を供託したときは、遅滞なく、別記第五号様式による届出書に当該供託に係る供託物受入れの記載のある供託書の写しを添えて、その建設業法第三条第一項の許可を受けた国土交通大臣又は都道府県知事に届け出るものとする。
(住宅建設瑕疵担保保証金の取戻しの承認)
第十二条 法第九条第二項の承認を受けようとする者は、別記第六号様式による承認申請書を、その建設業法第三条第一項の許可を受けた国土交通大臣又は都道府県知事に提出しなければならない。
2 国土交通大臣又は都道府県知事は、住宅建設瑕疵担保保証金の取戻しの承認をしたときは、別記第六号の二様式による取戻承認書を交付するものとする。
(住宅建設瑕疵担保保証金に関する説明事項)
第十三条 法第十条の国土交通省令で定める事項は、次に掲げるものとする。
一 住宅建設瑕疵担保保証金の供託をしている供託所の表示
二 特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律施行令(平成十九年政令第三百九十五号。以下「令」という。)第三条第一項の建設新築住宅については、同項の書面に記載された二以上の建設業者それぞれの建設瑕疵負担割合(同項に規定する建設瑕疵負担割合をいう。以下この号において同じ。)の合計に対する当該建設業者の建設瑕疵負担割合の割合
第三章 住宅販売瑕疵担保保証金
(住宅販売瑕疵担保保証金に充てることができる有価証券)
第十四条 法第十一条第五項(法第十六条において読み替えて準用する法第七条第三項及び法第八条第三項において準用する場合を含む。)の国土交通省令で定める有価証券は、次に掲げるものとする。
一 国債証券
二 地方債証券
三 前二号に掲げるもののほか、国土交通大臣が指定した社債券その他の債券
(住宅販売瑕疵担保保証金に充てることができる有価証券の価額)
第十五条 法第十一条第五項(法第十六条において読み替えて準用する法第七条第三項及び法第八条第三項において準用する場合を含む。)の規定により有価証券を住宅販売瑕疵担保保証金に充てる場合における当該有価証券の価額は、次の各号に掲げる有価証券の区分に応じ、当該各号に定めるところによる。
一 国債証券については、その額面金額
二 地方債証券又は政府がその債務について保証契約をした債券については、その額面金額の百分の九十
三 前二号以外の債券については、その額面金額の百分の八十
2 割引の方法により発行した債券で供託の日から償還期限までの期間が五年をこえるものについては、前項の規定の適用については、その発行価額に別記算式により算出した額を加えた額を額面金額とみなす。
(住宅販売瑕疵担保保証金の供託等の届出等)
第十六条 法第十二条第一項の規定による届出は、基準日から三週間以内に、別記第七号様式による届出書により行うものとする。
2 前項の届出書には、当該基準日における法第十一条第一項の新築住宅のうち、当該基準日前六月間に引き渡した新築住宅に関する事項を記載した別記第七号の二様式による一覧表を添付しなければならない。
3 法第十二条第二項に規定する国土交通省令で定める書類は、次に掲げるものとする。
一 新たに供託した住宅販売瑕疵担保保証金の供託に係る供託物受入れの記載のある供託書の写し
二 新たに住宅瑕疵担保責任保険法人と締結した住宅販売瑕疵担保責任保険契約を証する書面
(住宅販売瑕疵担保保証金の不足額の供託についての確認の申請)
第十七条 法第十三条ただし書の確認を受けようとする者は、別記第八号様式による確認申請書を、その宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第三条第一項の免許を受けた国土交通大臣又は都道府県知事に提出しなければならない。
2 前項の確認申請書には、次に掲げる書類を添付しなければならない。
一 前条第二項の一覧表
二 法第十三条ただし書の供託に係る供託物受入れの記載のある供託書の写し
(公正証書を作成したときに準ずる場合)
第十八条 法第十四条第二項第二号の国土交通省令で定める場合は、同条第一項の損害賠償請求権の存在及び内容について供託宅地建物取引業者(同項に規定する供託宅地建物取引業者をいう。以下同じ。)と合意した旨が記載された公証人の認証を受けた私署証書を作成した場合とする。
(損害の賠償の義務を履行することができず、又は著しく困難である場合)
第十九条 法第十四条第二項第三号の国土交通省令で定める場合は、次に掲げる場合とする。
一 供託宅地建物取引業者が合併以外の理由により解散した場合
二 供託宅地建物取引業者が再生手続開始の決定又は更生手続開始の決定を受けた場合
三 供託宅地建物取引業者が、その債務のうち弁済期にあるものにつき、一般的かつ継続的に弁済することができない状態にあることが明らかである場合
(他の債権者に先立って弁済を受ける権利を有することについての確認)
第二十条 法第十四条第二項第三号の確認を受けようとする同条第一項に規定する買主は、別記第九号様式による確認申請書を、国土交通大臣に提出しなければならない。
2 前項の確認申請書には、法第十四条第一項の瑕疵があること及びその瑕疵によって損害が生じたことを証する書面並びに同条第二項第三号の供託宅地建物取引業者が死亡した場合又は前条各号に掲げる場合に該当することを証する書面を添付しなければならない。
3 国土交通大臣は、第一項の確認申請書を受理したときは、遅滞なく、法第十四条第一項の権利(以下この章において単に「権利」という。)の調査をしなければならない。
4 国土交通大臣は、次の各号のいずれかに該当するときは、前項の規定にかかわらず、同項の規定による権利の調査を行わないものとする。
一 第二項の規定により添付された書面に記載された損害賠償請求権に係る瑕疵が法第十四条第一項の瑕疵に該当しないことが、当該書面から明らかであるとき。
二 当該確認申請書を受理した日(当該確認申請書を受理した日前三十日内に受理した当該確認申請書に記載された供託宅地建物取引業者に係る第一項の確認申請書又は保証金規則第十八条第一項の技術的確認の申請書(既に第十項第二号の規定による合計額の算定の対象となる期間内に受理されたものを除く。以下この号において「対象確認申請書等」という。)があるときは、対象確認申請書等を受理した日のうち最も早い日。以下この章において「受理日」という。)における当該供託宅地建物取引業者が供託をしている住宅販売瑕疵担保保証金の額(受理日前にされた当該供託宅地建物取引業者に係る第一項の規定による確認の申請及び保証金規則第十八条第一項の規定による技術的確認の申請のうち、前項の規定による権利の調査又は保証金規則第十八条第三項の規定による権利の調査の結果、権利を有することが確認され、まだ住宅販売瑕疵担保保証金の還付を受けていないものに係る金額(これらの権利の調査に要した第八項に規定する損害調査費用を含む。)に相当する額を除く。以下この章において「受理日供託額」という。)が、受理日以後当該確認申請書を受理した日までの間に受理した対象確認申請書等(前号の規定により権利の調査を行わないこととされたもの及び次項ただし書の規定により同項の損害調査を行わないこととされたものを除く。)に係る戸数に十万円を乗じた額以下であるとき。
5 国土交通大臣は、第三項の規定による権利の調査のため、住宅瑕疵担保責任保険法人に第一項の規定による確認の申請に係る損害についての調査(以下この章において「損害調査」という。)を行わせるものとする。ただし、第二項の規定により添付された書面によりその必要がないと認められるときは、この限りでない。
6 住宅瑕疵担保責任保険法人は、損害調査を行うときは、その役員又は職員のうち、国土交通大臣が別に定める要件を備える者に損害調査を実施させなければならない。
7 住宅瑕疵担保責任保険法人は、損害調査を終えたときは、直ちに、当該確認の申請に係る損害が法第十四条第一項の瑕疵により生じた損害に該当するか否か並びに該当する場合は当該損害の内容及び額について報告書を作成し、これを国土交通大臣に提出しなければならない。
8 国土交通大臣は、前項の報告書の提出を受けたときは、受理日から起算して三十日を経過した日(当該報告書の提出を受けた日が受理日から起算して三十日を経過した日より後の日であるときは、当該報告書の提出を受けた日)以後、遅滞なく、当該報告書に係る損害調査を実施した住宅瑕疵担保責任保険法人に対し、当該損害調査に要する費用として国土交通大臣が別に定める費用(以下この章において「損害調査費用」という。)に係る別記第九号の二様式による確認書を交付しなければならない。ただし、第十項第二号に該当するときは、これを交付してはならない。
9 国土交通大臣は、第三項の規定による権利の調査の結果に基づき、第一項の確認申請書を提出した者(以下この条において「申請者」という。)が権利を有することを確認したときは、受理日から起算して三十日を経過した日(当該権利を有することを確認した日が受理日から起算して三十日を経過した日より後の日であるときは、当該権利を有することを確認した日)以後、遅滞なく、申請者に別記第九号の三様式による確認書を交付しなければならない。この場合において、当該確認書に記載する損害賠償請求権の額は、受理日供託額から損害調査費用を控除した額を限度とする。
10 国土交通大臣は、次の各号のいずれかに該当する場合には、前項の規定にかかわらず、同項の確認書を交付してはならない。
一 第三項の規定による権利の調査の結果に基づき権利を有することが確認された金額が、次に掲げる区分に応じそれぞれ次に定める額以下の場合
イ 一戸建て住宅 十万円
ロ 共同住宅等 五十万円又は当該確認申請書に係る共同住宅等の合計戸数に十万円を乗じた額のいずれか低い額
二 受理日以後受理日から起算して三十日を経過する日までにされた当該供託宅地建物取引業者に係る第一項の規定による確認の申請及び保証金規則第十八条第一項の規定による技術的確認の申請のうち、第三項の規定による権利の調査又は保証金規則第十八条第三項の規定による権利の調査の結果、権利を有することが確認されたものに係る金額(これらの権利の調査に要した損害調査費用を含む。)の合計額が、受理日供託額を超える場合
11 国土交通大臣は、次の各号のいずれかに該当する場合には、申請者に対し、その旨を通知しなければならない。
一 第三項の規定による権利の調査の結果に基づき、申請者が権利を有していないことが確認された場合
二 第四項各号のいずれかに該当する場合
三 前項第一号に該当する場合
(権利の申出)
第二十条の二 国土交通大臣は、前条第十項第二号に該当する場合は、遅滞なく、六十日を下らない一定の期間内に国土交通大臣に権利の申出をすべきこと及びその期間内に申出をしないときは当該公示に係るこの条から第二十条の四までの規定による手続(以下この条において「配当手続」という。)から除斥されるべきことを公示しなければならない。
2 国土交通大臣は、前項の規定による公示をしたときは、その旨を次に掲げる者に対して通知しなければならない。
一 受理日以後当該公示をした日までの間に、前項の規定による公示に係る供託宅地建物取引業者に関する前条第一項の確認申請書又は保証金規則第十八条第一項の技術的確認の申請書を提出した者
二 当該供託宅地建物取引業者
3 第一項の規定による公示があった後は、受理日以後受理日から起算して三十日を経過する日までの間に当該公示に係る供託宅地建物取引業者に関する前条第一項の確認申請書又は保証金規則第十八条第一項の技術的確認の申請書を提出した者が、その申請を取り下げた場合においても、配当手続の進行は、妨げられない。
4 第一項に規定する権利の申出をしようとする法第十四条第一項に規定する買主は、権利を有することを証する書面を添付して、別記第九号の四様式による申出書を国土交通大臣に提出しなければならない。
5 第一項の規定による公示をした場合にあっては、受理日から起算して三十日を経過した日以後同項の期間を経過する日までの間に行われた前条第一項の規定による確認の申請又は保証金規則第十八条第一項の規定による技術的確認の申請は、第一項の期間内に行われた前項の規定による権利の申出とみなす。この場合において、前条第一項の確認申請書(同条第二項の規定により添付された書面を含む。)又は保証金規則第十八条第一項の技術的確認の申請書(同条第二項の規定により添付された書面を含む。)は、前項の申出書(同項の規定により添付すべき書面を含む。)とみなす。
6 第四項の申出書が郵便又は民間事業者による信書の送達に関する法律第二条第六項に規定する一般信書便事業者若しくは同条第九項に規定する特定信書便事業者による同条第二項に規定する信書便で提出された場合における第一項の期間の計算については、送付に要した日数は、算入しない。
(権利の調査)
第二十条の三 国土交通大臣は、前条第四項の規定による権利の申出を受けたときは、遅滞なく、権利の調査をしなければならない。
2 国土交通大臣は、次の各号のいずれかに該当するときは、前項の規定にかかわらず、同項の規定による権利の調査を行わないものとする。
一 前条第四項の規定により添付された書面に記載された損害賠償請求権に係る瑕疵が法第十四条第一項の瑕疵に該当しないことが、当該書面から明らかであるとき。
二 受理日供託額が受理日以後当該権利の申出を受けた日までの間に受理した前条第四項の規定による権利の申出(前号の規定により権利の調査を行わないこととされたもの及び次項において準用する第二十条第五項ただし書の規定により損害調査を行わないこととされたものを除く。)に係る戸数に十万円を乗じた額以下であるとき。
3 第二十条第五項から第七項までの規定は、第一項の権利の調査について準用する。
(配当表の作成等)
第二十条の四 国土交通大臣は、第二十条の二第三項に規定する者に係る第二十条第三項の規定による権利の調査若しくは保証金規則第十八条第三項の規定による権利の調査又は第二十条の二第一項の期間内に同条第四項の規定による権利の申出をした者に係る前条第一項の規定による権利の調査(以下この条において「権利調査」という。)の結果に基づき、これらの者が権利を有することを確認したときは、速やかに、権利を有することが確認された者に係る配当表を作成し、これを公示し、かつ、当該配当表に係る供託宅地建物取引業者に通知しなければならない。
2 配当の順位は、次に掲げる順位による。
一 損害調査費用
二 権利調査により権利を有することが確認された者が有する権利で、二千万円以下のものは全額、二千万円を超えるものは二千万円までの額
三 前号に掲げるものを除く同号の者が有する権利
3 同一順位において配当をすべき債権については、それぞれその債権の額の割合に応じて、配当をする。
4 国土交通大臣は、配当の実施のため、供託規則第二十七号から第二十八号の二までの書式により作成した支払委託書を供託所に送付するとともに、配当を受けるべき者に同令第二十九号書式により作成した証明書を交付しなければならない。
5 国土交通大臣は、前項の手続をしたときは、同項の支払委託書の写しを供託宅地建物取引業者に交付しなければならない。
(公示の方法)
第二十条の五 第二十条の二第一項及び前条第一項の規定による公示は、官報に掲載することによって行う。
(住宅販売瑕疵担保保証金に関する説明事項)
第二十一条 法第十五条の国土交通省令で定める事項は、次に掲げるものとする。
一 住宅販売瑕疵担保保証金の供託をしている供託所の表示
二 令第六条第一項の販売新築住宅については、同項の書面に記載された二以上の宅地建物取引業者それぞれの販売瑕疵負担割合(同項に規定する販売瑕疵負担割合をいう。以下この号において同じ。)の合計に対する当該宅地建物取引業者の販売瑕疵負担割合の割合
(準用)
第二十二条 第十条から第十二条までの規定は、供託宅地建物取引業者について準用する。この場合において、第十条第一項中「法第七条第二項」とあるのは「法第十六条において読み替えて準用する法第七条第二項」と、「同条第一項」とあるのは「法第十六条において読み替えて準用する法第七条第一項」と、「別記第四号様式」とあるのは「別記第十号様式」と、同条第二項中「前項」とあるのは「第二十二条において読み替えて準用する第十条第一項」と、第十一条中「法第八条第一項」とあるのは「法第十六条において準用する法第八条第一項」と、「同条第二項」とあるのは「法第十六条において準用する法第八条第二項」と、「別記第五号様式」とあるのは「別記第十一号様式」と、同条及び第十二条中「建設業法第三条第一項の許可」とあるのは「宅地建物取引業法第三条第一項の免許」と、「都道府県知事」とあるのは「都道府県知事(法第二条第三項に規定する信託会社等にあっては、国土交通大臣)」と、同条第一項中「法第九条第二項」とあるのは「法第十六条において読み替えて準用する法第九条第二項」と、「別記第六号様式」とあるのは「別記第十二号様式」と、同条第二項中「別記第六号の二様式」とあるのは「別記第十二号の二様式」と読み替えるものとする。
第四章 住宅瑕疵担保責任保険法人
(住宅瑕疵担保責任保険法人に係る指定の申請等)
第二十三条 法第十七条第一項の指定を受けようとする者(以下「指定申請者」という。)は、別記第十三号様式による住宅瑕疵担保責任保険法人指定申請書に次に掲げる書類を添えて、これを国土交通大臣に提出しなければならない。
一 定款及び登記事項証明書
二 申請の日の属する事業年度の前事業年度における財産目録及び貸借対照表(以下「財産目録等」という。)。ただし、申請の日の属する事業年度に設立された法人にあっては、その設立時における財産目録とする。
三 申請の日の属する事業年度及び翌事業年度における事業計画書及び収支予算書で法第十九条に規定する業務(以下「保険等の業務」という。)に係る事項と保険等の業務以外の業務に係る事項とを区分したもの
四 申請の日の属する事業年度及び翌事業年度から起算して十事業年度における収支の見込みを記載した書面
五 申請に係る意思の決定を証する書類
六 法第十七条第一項第二号に規定する保険等の業務の実施に関する計画として次の事項を記載した書類
イ 保険等の業務に関する知識及び経験を有する者の確保の状況並びに当該者の配置の状況に関する事項
ロ 組織及び運営に関する事項
ハ 法第十九条第一号から第三号までの保険契約(第三十四条を除き、以下単に「保険契約」という。)に係る住宅の検査の実施に関する事項
七 役員の氏名及び略歴を記載した書類
八 指定申請者が一般社団法人である場合においてはその社員の氏名及び略歴(社員が法人である場合は、その法人の名称)、指定申請者が一般財団法人である場合においてはその評議員の氏名及び略歴を記載した書類
九 指定申請者が株式会社である場合においては、発行済株式総数の百分の五以上の株式を有する株主の氏名又は名称、住所及びその有する株式の数を記載した書類
十 現に行っている業務の概要を記載した書類
十一 指定申請者が法第十七条第二項各号に該当しない旨を誓約する書面
十二 その他参考となる事項を記載した書類
(保険等の業務を的確に実施するために必要と認められる財産的基礎)
第二十四条 法第十七条第一項第一号の国土交通省令で定める基準は、基本財産又は資本金の額が二億円以上であることとする。
(保険法人の名称等の変更の届出)
第二十五条 法第十八条第二項の規定による届出は、別記第十四号様式による住宅瑕疵担保責任保険法人名称等変更届出書により行うものとする。
(役員の選任又は解任の認可の申請)
第二十六条 住宅瑕疵担保責任保険法人(以下「保険法人」という。)は、法第二十条第一項の規定により役員の選任又は解任の認可を受けようとするときは、別記第十五号様式による住宅瑕疵担保責任保険法人役員選任等認可申請書を国土交通大臣に提出しなければならない。
2 前項の場合において、選任の認可を受けようとするときは、同項の申請書に、当該選任に係る者の就任承諾書及び法第十七条第二項第三号イ又はロのいずれにも該当しない旨を誓約する書面を添えなければならない。
(業務規程の認可の申請等)
第二十七条 保険法人は、法第二十一条第一項前段の規定により保険等の業務に関する規程(以下「業務規程」という。)の認可を受けようとするときは、別記第十六号様式による住宅瑕疵担保責任保険法人保険等業務規程認可申請書に当該認可に係る業務規程を添えて、これを国土交通大臣に提出しなければならない。
2 保険法人は、法第二十一条第一項後段の規定により業務規程の変更の認可を受けようとするときは、別記第十七号様式による住宅瑕疵担保責任保険法人保険等業務規程変更認可申請書を国土交通大臣に提出しなければならない。
(業務規程の記載事項)
第二十八条 法第二十一条第二項の国土交通省令で定める事項は、次に掲げるものとする。
一 保険等の業務を行う時間及び休日に関する事項
二 保険等の業務を行う事務所の所在地
三 保険契約の締結の手続に関する事項
四 保険契約の内容に関する事項
五 保険料、検査手数料その他保険等の業務に関する料金(以下「保険料等」という。)の収納の方法に関する事項
六 保険契約の締結の媒介、取次ぎ又は代理に関する事項
七 保険引受に当たっての検査に関する事項
八 保険金の支払に関する事項
九 保険料等及び責任準備金の算出方法に関する事項
十 保険等の業務の実施体制に関する事項
十一 法第二十五条の帳簿(以下単に「帳簿」という。)その他の保険等の業務に関する書類の管理及び保存に関する事項
十二 保険等の業務に関する秘密の保持に関する事項
十三 保険契約に関する苦情及び紛争の処理に関する事項
十四 区分経理の方法その他の経理に関する事項
十五 第三十五条第二項の規定による支払備金の積立てを行う場合にあっては、その計算方法に関する事項
十六 保険等の業務の公正かつ的確な実施を確保するための措置に関する事項
十七 その他保険等の業務の実施に関し必要な事項
(事業計画等の認可の申請等)
第二十九条 保険法人は、法第二十二条第一項前段の規定により事業計画及び収支予算の認可を受けようとするときは、別記第十八号様式による住宅瑕疵担保責任保険法人事業計画等認可申請書に次に掲げる書類を添えて、毎事業年度開始の日の一月前までに(指定を受けた日の属する事業年度にあっては、その指定を受けた後遅滞なく)、これを国土交通大臣に提出しなければならない。
一 事業計画書
二 収支予算書
三 前事業年度の予定貸借対照表
四 当該事業年度の予定貸借対照表
五 前二号に掲げるもののほか、収支予算書の参考となる書類
2 保険法人は、法第二十二条第一項後段の規定により事業計画又は収支予算の変更の認可を受けようとするときは、別記第十九号様式による住宅瑕疵担保責任保険法人事業計画等変更認可申請書を国土交通大臣に提出しなければならない。この場合において、収支予算の変更が前項第四号又は第五号に掲げる書類の変更を伴うときは、当該変更後の書類を添付しなければならない。
(事業報告書等の提出)
第三十条 保険法人は、法第二十二条第二項の規定により事業報告書及び収支決算書を提出するときは、財産目録等を添付しなければならない。
2 前項の収支決算書及び財産目録等については、公認会計士(公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第十六条の二第五項に規定する外国公認会計士を含む。)又は監査法人の監査を受けたものとする。
(区分経理の方法)
第三十一条 保険法人は、法第二十三条各号に掲げる業務のうち、二以上の業務に関連する収入及び費用については、適正な基準によりそれぞれの業務に配分して経理しなければならない。
(責任準備金の積立て)
第三十二条 保険法人は、毎事業年度末において、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める金額を責任準備金として積み立てなければならない。
一 普通責任準備金 収入保険料を基礎として、未経過期間(保険契約に定めた保険期間のうち、事業年度末において、まだ経過していない期間をいう。)に対応する責任に相当する額として計算した金額。
二 異常危険準備金 保険契約に基づく将来の債務を確実に履行するため、将来発生が見込まれる危険に備えて計算した金額。ただし、危険に備えるために最低限度必要なものとして国土交通大臣が定める額を下回ってはならない。
(再保険契約の責任準備金)
第三十三条 保険法人は、保険契約を再保険に付した場合において、次に掲げる者に再保険を付した部分に相当する責任準備金を積み立てないことができる。
一 保険業法(平成七年法律第百五号)第二条第二項に規定する保険会社
二 保険業法第二条第七項に規定する外国保険会社等
三 保険法人
(帳簿の備付け等)
第三十四条 法第二十五条の国土交通省令で定める事項は、次に掲げるものとする。
一 法第十九条第一号及び第二号の保険契約(以下この号において単に「保険契約」という。)について、それぞれ次に掲げる事項
イ 保険契約の申込みを受けた年月日
ロ 保険契約に係る住宅の検査を行った年月日及び当該検査を行った者の氏名
ハ 保険契約に係る住宅の建設工事が完了した年月日
ニ 保険契約に係る住宅を引き渡した年月日
ホ 保険契約を締結した年月日
ヘ 保険証券の番号
ト 保険契約者の氏名又は名称及び連絡先
チ 保険契約に係る住宅の建設工事の発注者又は当該住宅の買主の氏名又は名称及び連絡先
リ 保険料等の額
ヌ 保険契約に基づく損害のてん補の内容及び保険金の額
ル 保険契約の期間
ヲ 保険契約に係る住宅の建築主及び設計者の氏名又は名称及び連絡先
ワ 保険契約に係る住宅の工事監理者、工事施工者及び売主の氏名又は名称及び連絡先
カ 保険契約に係る住宅の所在地及び名称
ヨ 保険契約に係る住宅の階数、延べ面積、構造その他当該住宅に関する基本的な事項
二 法第十九条第三号の再保険契約(以下この号において単に「再保険契約」という。)について、次に掲げる事項
イ 再保険契約を締結した年月日
ロ 再保険契約に係る法第十九条第一号及び第二号の保険契約に関する前号に掲げる事項
三 法第十九条第一号から第三号までの保険契約に基づく保険金の支払について、次に掲げる事項
イ 保険金の支払に係る保険契約の保険証券の番号
ロ 保険金の支払の原因となった事象を発見した年月日
ハ 現地調査を実施した年月日及びその調査結果
ニ 保険金の支払の対象となった瑕疵及びその瑕疵の修補工事の内容
ホ 保険金を支払った年月日及びその額
2 前項各号に掲げる事項が、電子計算機に備えられたファイル又は磁気ディスクに記録され、必要に応じ保険法人において電子計算機その他の機器を用いて明確に紙面に表示されるときは、当該記録をもって帳簿への記載に代えることができる。
3 保険法人は、帳簿(前項の規定による記録が行われた同項のファイル又は磁気ディスクを含む。第三十九条第一号において同じ。)を、保険等の業務の全部を廃止するまで保存しなければならない。
(支払備金の積立て)
第三十五条 保険法人は、毎事業年度末において、次に掲げる金額を支払備金として積み立てなければならない。
一 保険契約に基づいて支払義務が発生した保険金及び返戻金(当該支払義務に係る訴訟が係属しているものを含む。)のうち、保険法人が毎事業年度末において、まだ支出として計上していないものがある場合は、当該支払のために必要な金額
二 まだ支払事由の発生の報告を受けていないが保険契約に規定する支払事由が既に発生したと認める保険金及び返戻金について、その支払のために必要なものとして国土交通大臣が定める金額
2 保険法人の業務又は財産の状況等に照らし、やむを得ないと認められる事情がある場合には、前項の規定にかかわらず、同項第二号に規定する保険金及び返戻金については、一定の期間を限り、業務規程に規定する方法により計算した金額を支払備金として積み立てることができる。
3 第三十三条の規定は、支払備金の積立てについて準用する。
(資産の運用方法)
第三十六条 保険法人は、保険料として収納した金銭その他の資産の運用を行うには、次に掲げる方法によらなければならない。
一 国債、地方債その他国土交通大臣が指定する有価証券の取得
二 銀行その他国土交通大臣が指定する金融機関への預金
三 信託業務を営む金融機関(金融機関の信託業務の兼営等に関する法律(昭和十八年法律第四十三号)第一条第一項の認可を受けた金融機関をいう。)への金銭信託で元本補てんの契約があるもの
(立入検査の証明書)
第三十七条 法第二十八条第二項の立入検査をする職員の身分を示す証明書は、別記第二十号様式によるものとする。
(業務の休廃止の許可の申請)
第三十八条 保険法人は、法第二十九条第一項の規定により保険等の業務の全部又は一部の休止又は廃止の許可を受けようとするときは、別記第二十一号様式による住宅瑕疵担保責任保険法人業務休廃止許可申請書を国土交通大臣に提出しなければならない。
(保険等の業務の引継ぎ)
第三十九条 法第二十九条第一項の規定による保険等の業務の全部又は一部の廃止の許可に係る保険法人(当該許可の条件として、その保険等の業務の全部又は一部を、当該保険等の業務の全部又は一部を承継するものとして国土交通大臣が指定する保険法人に引き継ぐこととされたものに限る。)及び法第三十条第一項又は第二項の規定による指定の取消しに係る保険法人は、次に掲げる事項を行わなければならない。
一 国土交通大臣が指定する保険法人に帳簿その他の保険等の業務に関する書類を引き継ぐこと。
二 国土交通大臣が指定する保険法人に保険契約に係る責任準備金及び支払備金に相当する額を引き渡すこと。
三 その他国土交通大臣が必要と認める事項
第五章 住宅瑕疵担保責任保険契約に係る新築住宅に関する紛争の処理
(指定住宅紛争処理機関の業務の特例に係る住宅品質確保法施行規則の規定の適用)
第四十条 法第三十三条第一項の規定により指定住宅紛争処理機関が同項に規定する業務を行う場合には、住宅の品質確保の促進等に関する法律施行規則(平成十二年建設省令第二十号。以下「住宅品質確保法施行規則」という。)第百四条第一項中「住宅紛争処理の」とあるのは「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律(平成十九年法律第六十六号。以下「履行確保法」という。)第三十三条第一項に規定する紛争のあっせん、調停及び仲裁(以下「特別住宅紛争処理」という。)の」と、「別記第七十六号様式の住宅紛争処理申請書(次項において単に「住宅紛争処理申請書」という。)」とあるのは「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律施行規則(平成二十年国土交通省令第十号)別記第二十二号様式の特別住宅紛争処理申請書(次項において単に「特別住宅紛争処理申請書」という。)」と、同条第二項中「住宅紛争処理申請書」とあるのは「特別住宅紛争処理申請書」と、住宅品質確保法施行規則第百十二条及び百十五条中「住宅紛争処理の」とあるのは「特別住宅紛争処理の」と、住宅品質確保法施行規則第百十四条中「法第七十三条第一項」とあるのは「履行確保法第三十三条第二項の規定により読み替えて適用する法第七十三条第一項」と、住宅品質確保法施行規則第百十六条第一項中「紛争処理の業務に」とあるのは「履行確保法第三十三条第一項に規定する業務(以下「特別紛争処理の業務」という。)に」と、「紛争処理の業務以外」とあるのは「特別紛争処理の業務以外」と、同条第二項中「紛争処理の業務」とあるのは「特別紛争処理の業務」とする。
(住宅紛争処理支援センターの業務の特例に係る住宅品質確保法施行規則の規定の適用)
第四十一条 法第三十四条第一項の規定により住宅紛争処理支援センターが同項各号に掲げる業務を行う場合には、住宅品質確保法施行規則第四章第二節(第百十七条第一号を除く。)の規定中「支援等の業務」とあるのは「特別支援等の業務」と、住宅品質確保法施行規則第百十七条中「法第八十四条第二項」とあるのは「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律(平成十九年法律第六十六号。以下「履行確保法」という。)第三十四条第三項の規定により読み替えて適用する法第八十四条第二項」と、同条第一号中「支援等の業務」とあるのは「履行確保法第三十四条第一項各号に掲げる業務(以下「特別支援等の業務」という。)」と、住宅品質確保法施行規則第百十八条(第三項を除く。)中「法第八十二条第三項において準用する法第十九条第一項」とあるのは「履行確保法第三十四条第三項の規定により読み替えて適用する法第八十二条第三項において準用する法第十九条第一項」と、同条第一項第一号中「法第八十三条第一項第二号」とあるのは「履行確保法第三十四条第一項第二号」と、同項第二号中「法第八十三条第一項第三号」とあるのは「履行確保法第三十四条第一項第三号」と、同条第二項中「前項各号」とあるのは「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律施行規則(平成二十年国土交通省令第十号。以下「履行確保法施行規則」という。)第四十一条の規定により読み替えて適用する前項各号」と、同条第三項並びに住宅品質確保法施行規則第百十九条第二項及び第三項、第百二十一条第二項並びに第百二十二条第二項中「前項の」とあるのは「履行確保法施行規則第四十一条の規定により読み替えて適用する前項の」と、住宅品質確保法施行規則第百十九条第一項中「法第八十二条第三項において準用する法第十九条第二項」とあるのは「履行確保法第三十四条第三項の規定により読み替えて適用する法第八十二条第三項において準用する法第十九条第二項」と、同項第一号中「第百二十一条第一項」とあるのは「履行確保法施行規則第四十一条の規定により読み替えて適用する第百二十一条第一項」と、同号並びに住宅品質確保法施行規則第百二十一条第二項及び第三項中「期首計画書」とあるのは「特別紛争処理期首計画書」と、住宅品質確保法施行規則第百十九条第一項第一号、第百二十一条第三項及び第百二十二条第一項中「助成金使途計画書」とあるのは「特別紛争処理助成金使途計画書」と、住宅品質確保法施行規則第百十九条第一項第一号並びに第百二十一条第二項及び第三項中「設備購入計画書」とあるのは「特別紛争処理設備購入計画書」と、住宅品質確保法施行規則第百十九条第一項第二号中「第百二十三条第一項」とあるのは「履行確保法施行規則第四十一条の規定により読み替えて適用する第百二十三条第一項」と、「助成金使途報告書」とあるのは「特別紛争処理助成金使途報告書」と、「紛争処理の業務」とあるのは「特別紛争処理の業務」と、同条第二項及び住宅品質確保法施行規則第百二十条第二項中「前項各号」とあるのは「履行確保法施行規則第四十一条の規定により読み替えて適用する前項各号」と、住宅品質確保法施行規則第百十九条第三項中「第一項各号」とあるのは「履行確保法施行規則第四十一条の規定により読み替えて適用する第一項各号」と、住宅品質確保法施行規則第百二十条第一項第一号中「紛争処理の業務に従事する役員又は職員に」とあるのは「履行確保法第三十三条第一項に規定する業務(以下「特別紛争処理の業務」という。)に従事する役員又は職員に」と、「並びに紛争処理の業務」とあるのは「並びに特別紛争処理の業務」と、「紛争処理の業務に従事した」とあるのは「特別紛争処理の業務に従事した」と、同条(第一項第一号、第四号及び第五号を除く。)及び第百二十三条中「紛争処理の業務」とあるのは「特別紛争処理の業務」と、住宅品質確保法施行規則第百二十条第一項第四号中「法第六十八条第二項」とあるのは「履行確保法第三十三条第二項の規定により読み替えて適用する法第六十八条第二項」と、同項第七号中「前各号」とあるのは「履行確保法施行規則第四十一条の規定により読み替えて適用する前各号」と、住宅品質確保法施行規則第百二十一条第一項中「別記第七十七号様式の助成金使途計画書」とあるのは「履行確保法施行規則別記第二十三号様式の特別紛争処理助成金使途計画書」と、「別記第七十八号様式の期首計画書」とあるのは「履行確保法施行規則別記第二十四号様式の特別紛争処理期首計画書」と、「別記第七十九号様式の設備購入計画書」とあるのは「履行確保法施行規則別記第二十五号様式の特別紛争処理設備購入計画書」と、同条第三項中「前二項」とあるのは「履行確保法施行規則第四十一条の規定により読み替えて適用する前二項」と、住宅品質確保法施行規則第百二十三条第一項中「別記第八十号様式の助成金使途報告書」とあるのは「履行確保法施行規則別記第二十六号様式の特別紛争処理助成金使途報告書」と、同条第二項第一号中「前条」とあるのは「履行確保法施行規則第四十一条の規定により読み替えて適用する前条」と、同項第二号中「法第七十三条第一項」とあるのは「履行確保法第三十三条第二項の規定により読み替えて適用する法第七十三条第一項」と、同項第三号中「第百十五条」とあるのは「履行確保法施行規則第四十条の規定により読み替えて適用する第百十五条」と、住宅品質確保法施行規則第百二十四条第一項中「評価住宅関係業務に」とあるのは「法第八十三条第一項第四号の業務(履行確保法第三十三条第一項に規定する紛争のあっせん、調停及び仲裁に関するものに限る。)、法第八十三条第一項第七号の業務(履行確保法第三十三条第一項に規定する新築住宅の建設工事の請負契約又は売買契約に関するものに限る。)及び特別支援等の業務(以下「保険住宅関係業務」という。)に」と、「評価住宅関係業務以外」とあるのは「保険住宅関係業務以外」と、同条第二項中「評価住宅関係業務」とあるのは「保険住宅関係業務」とする。
第六章 雑則
(権限の委任)
第四十二条 法に規定する国土交通大臣の権限のうち、次に掲げるものは、建設業者又は宅地建物取引業者の主たる事務所の所在地を管轄する地方整備局長及び北海道開発局長に委任する。
一 法第四条第一項の規定による届出を受理すること。
二 法第五条ただし書の規定による確認をすること。
三 法第七条第二項(法第十六条において読み替えて準用する場合を含む。)の規定による届出を受理すること。
四 法第九条第二項(法第十六条において読み替えて準用する場合を含む。)の規定による承認をすること。
五 法第十二条第一項の規定による届出を受理すること。
六 法第十三条ただし書の規定による確認をすること。
2 法第二十八条第一項の規定による国土交通大臣の権限は、保険法人の本店又は主たる事務所(以下「本店等」という。)の所在地を管轄する地方整備局長及び北海道開発局長も行うことができる。
3 法第二十八条第一項の規定による国土交通大臣の権限で保険法人の本店等以外の支店、事務所その他の施設(以下「支店等」という。)に関するものについては、前項に規定する地方整備局長及び北海道開発局長のほか、当該支店等の所在地を管轄する地方整備局長及び北海道開発局長も行うことができる。
4 前項の規定により、保険法人の支店等に対して報告の求め又は立入検査(以下この項において「検査等」という。)を行った地方整備局長及び北海道開発局長は、当該保険法人の本店等又は当該支店等以外の支店等に対して検査等の必要を認めたときは、当該本店等又は当該支店等以外の支店等に対し、検査等を行うことができる。