内閣は、特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律 第十二条第二項、第十五条第二項並びに第十八条第二項及び第三項の規定に基づき、この政令を制定する。
(特定優良賃貸住宅の建設に要する費用に係る国の補助)
第一条 特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律(以下「法」という。)第十二条第二項の規定による国の地方公共団体に対する補助金の額は、次に掲げる額とする。
一 地方住宅供給公社その他の国土交通省令で定める者が行う特定優良賃貸住宅の建設については、その建設に要する費用(土地の取得及び造成に要する費用を除く。以下この条及び第三条において同じ。)に対して地方公共団体が補助する額(その額が建設に要する費用の三分の一に相当する額を超える場合においては、当該三分の一に相当する額)に二分の一を乗じて得た額
二 前号の国土交通省令で定める者以外の者が行う特定優良賃貸住宅の建設については、その建設に要する費用のうち共同住宅の共用部分及び入居者の共同の福祉のため必要な施設であって国土交通省令で定めるもの(以下この号において「共同住宅の共用部分等」という。)に係る費用に対して地方公共団体が補助する額(その額が共同住宅の共用部分等に係る費用の三分の二に相当する額を超える場合においては、当該三分の二に相当する額)に二分の一を乗じて得た額
(特定優良賃貸住宅の家賃の減額に要する費用に係る国の補助)
第二条 法第十五条第二項の規定による国の地方公共団体に対する補助金の額は、次に掲げる額とする。
一 所得が比較的少ない入居者でその所得が国土交通省令で定める基準以下のものに係る家賃の減額については、その減額に要する費用に対して地方公共団体が補助する額(減額前の家賃の額から入居者の所得、住宅の規模等を勘案して国土交通大臣が定めるところにより算定した額を控除した額を限度とする。)に二分の一を乗じて得た額
二 前号に規定する入居者以外の入居者でその所得が国土交通省令で定める基準以下のものに係る家賃の減額については、その減額に要する費用に対して地方公共団体が補助する額(減額前の家賃の額から入居者の所得、住宅の規模等を勘案して国土交通大臣が定めるところにより算定した額を控除した額を限度とする。)に三分の一を乗じて得た額
(地方公共団体が行う賃貸住宅の建設に要する費用の補助)
第三条 法第十八条第二項の規定による国の地方公共団体に対する補助金の額は、地方公共団体が行う賃貸住宅の建設に要する費用の額に三分の一を乗じて得た額とする。
(地方公共団体が行う賃貸住宅の家賃の減額に要する費用の補助)
第四条 法第十八条第三項の規定による国の地方公共団体に対する補助金の額は、次に掲げる額とする。
一 第二条第一号に規定する入居者に係る家賃の減額については、その減額に要する費用の額(減額前の家賃の額から同号の規定により国土交通大臣が定めるところにより算定した額を控除した額を限度とする。)に二分の一を乗じて得た額
二 第二条第二号に規定する入居者に係る家賃の減額については、その減額に要する費用の額(減額前の家賃の額から同号の規定により国土交通大臣が定めるところにより算定した額を控除した額を限度とする。)に三分の一を乗じて得た額
附 則
(施行期日)
1 この政令は、特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律の施行の日(平成五年七月三十日)から施行する。
(阪神・淡路大震災に係る国の補助の特例)
2 阪神・淡路大震災により相当数の住宅が滅失した市町村で滅失した住宅の戸数その他の住宅の被害の程度について被災市街地復興特別措置法(平成七年法律第十四号)第二十一条の建設省令で定める基準に適合するものの区域内において阪神・淡路大震災により滅失した住宅に居住していた者又は当該市町村の区域内において実施される都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第四条第十五項に規定する都市計画事業その他被災市街地復興特別措置法第二十一条の建設省令で定める市街地の整備改善及び住宅の供給に関する事業の実施に伴い移転が必要となった者に賃貸するため行われる特定優良賃貸住宅の建設に要する費用についての第一条第二号の規定の適用については、同号中「三分の二」とあるのは、「五分の四」とする。
(国の貸付金の償還期間等)
3 法附則第三項に規定する政令で定める期間は、五年(二年の据置期間を含む。)とする。
4 前項に規定する期間は、日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法(昭和六十二年法律第八十六号)第五条第一項の規定により読み替えて準用される補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(昭和三十年法律第百七十九号)第六条第一項の規定による貸付けの決定(以下「貸付決定」という。)ごとに、当該貸付決定に係る法附則第二項の規定による国の貸付金(以下「国の貸付金」という。)の交付を完了した日(その日が当該貸付決定があった日の属する年度の末日の前日以後の日である場合には、当該年度の末日の前々日)の翌日から起算する。
5 国の貸付金の償還は、均等年賦償還の方法によるものとする。
6 国は、国の財政状況を勘案し、相当と認めるときは、国の貸付金の全部又は一部について、前三項の規定により定められた償還期限を繰り上げて償還させることができる。
7 法附則第六項に規定する政令で定める場合は、前項の規定により償還期限を繰り上げて償還を行った場合とする。